サル痘がヒトから犬に 「感染者は動物との接触回避を」=WHO

サル痘のヒトから犬への感染が初めて確認された。これを受け、世界保健機関(WHO)は17日、感染者に対し、動物との接触を避けるよう呼びかけた。

WHOはまた、ほかの動物に感染させるリスクを減らすため、ごみの処分に注意が必要だと警告した。 ある専門家によると、犬からほかの犬またはヒトへ感染することを示す証拠はみつかっていない。 サル痘は皮膚と皮膚の接触や、感染者が使用した衣服や寝具、タオルなどの布製品に触れることで感染が広がる。 現在は世界中で約3万5000人の感染が確認されており、そのほとんどは欧州、北米、南米に集中している。この感染症に関連した死者は12人となっている。

WHOは7月、サル痘について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言した。 英保健安全庁(UKHSA)によると、イギリスではサル痘の感染者が急増していたが、5月以降は横ばいになり始めているという。

イギリスではサル痘ウイルスにさらされるリスクが最も高い人々にワクチン接種が進められてきた。しかし、10万人分の新たなワクチンは9月に届く予定で、それまでに国内の在庫はなくなるとみられている。

ヒトから犬への初の感染事例
サル痘のヒトから犬への感染はフランス・パリで初めて確認され、英医学誌「ランセット」で報告された。 まず、同じ家で暮らす、男性とセックスする男性2人にサル痘の症状が現れ始め、その12日後にペットのグレイハウンドに病変がみられたという。 報告によると、遺伝子解析の結果、犬が感染したウイルスは男性2人が感染したウイルスと全く同じだと判明した。 2人は飼い犬と添い寝をしていたという。 WHOのサル痘対策の技術責任者ロザムンド・ルイス博士は、「これまでこういう事例は報告されていない。我々は犬が感染した初めての事例だと考えている」と述べた。

犬は感染を広めるのか
WHOの緊急対応責任者マイク・ライアン博士は「予想外の出来事ではない」とした。 「しかし我々は、病気がある種から別の種へと移り、その種の中にとどまって動き回ることを望んでいない。ウイルスが(種への)適応性を獲得してしまうからだ」

同じくWHOの感染症部門のシルヴィ・ブリアン氏は、「これは初めてのケースで、犬が感染する可能性があることを意味している。だが、犬が病気を媒介してほかの犬を感染させたり、再びヒトを感染させたりする可能性があるということにはならない」と付け加えた。 現在、サル痘の感染を防ぐためのワクチンの供給は世界的に限られている。 この1週間で報告された症例数は、前の週よりも20%増加している。先週の症例数も、その前の週より20%増えていた。

症例の大半は男性とセックスをする男性の間で確認されている。保健当局は、全ての国がこうした男性たちのコミュニティーに情報を提供し、彼らの健康を守ることの重要性を強調している。

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