つくばに「絵本屋」、10月22日オープン きっかけは友朋堂の閉店

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「えほんや なずな」の出入り口。温かみのある店名の文字とイラストはオーナーの手描きだ=つくば市竹園2丁目

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22日にオープン予定の店内。オーナー藤田一美さん(右から2人目)と協力する女性ら=つくば市竹園2丁目の「えほんや なずな」

 絵本を中心にした品ぞろえの小さな本屋が22日、つくば市竹園にオープンする。絵本を買える本屋が減ったと感じていた女性が、身近な書店の閉店をきっかけにして開業に動いた。店名の「えほんや なずな」は本屋の砂漠にさっそうと芽生えたナズナをイメージ。「土地に根をはやし、小さく清く咲きたい」との思いが込められる。

 テナントビルの一角にオープンする「えほんや なずな」は、おすすめ絵本をはじめ新本、中古本、雑貨を扱う予定。開店を控えて棚や手作りの木箱を本が彩り始めていた。

 オーナーは市内の藤田一美さん(55)。準備やスタッフには読み聞かせなどの絵本関係の活動や、事務局員をしている「つくば子ども劇場」の知人らが協力。絵本で子育てする大切さを伝える活動をする、藤田さんら4人の「絵本講師」がいる。

 ここでは「お話し会」や絵本と子育てに関する講座を予定するほか、本の交換やアートなどの楽しいイベントの構想がある。

 「絵本はどこで買えますか」。1月、竹園地区で藤田さんはこう尋ねられ、15年ほど前と比べて地域に絵本を買える本屋が減ったと感じた。「子どもが歩きや自転車で行ける範囲に本屋さんがあるといいな」と、思いを浮かべるようになった。

 直後の2月、近くの友朋堂書店が閉店(業務は継続)。ショックを受けた。本屋をやりたい人向けの講座をネットで見つけると、3月から都内に出向き受講。勉強していく中、既存の本屋の形にとらわれずにできるという可能性を感じた。

 ある日、つくば子ども劇場の入るテナントの一室が空いたのを発見。家族の理解も得て、気持ちを固めていった。賃貸契約を7月に結び、内装や本を集めるなどの準備を進めてきた。

 8月には友朋堂書店を会場にした有志主催の古本市イベントに、出店者として参加。さまざまな出店者の個性や来場者とのやり取りなどに新たな学びがあったという。

 店名の「なずな」について「この地域に受け入れてもらって、気軽に訪ねてもらい、時には静かに本が読めるような。ここで人のつながりができるといいな」と藤田さん。成人した子どもを育てた経験から、いまの母親たちの不安や心配も和らげられたらとも考える。
(橋本ひとみ)


◆営業は週4日、午前11時~午後5時。駐車場なし。詳しくは「えほんや なずな」のフェイスブック、ツイッター。