[筑波嶺だより]県南から「空」を楽しむ

 霞ケ浦での水上機の試験飛行をきっかけに飛行機関係の取材をいくつか続けてきて、本紙発行エリアの県南地域は空へのアクセスポイントが豊富なことに気が付いた。

 鹿島航空隊の跡地の大山スロープは一般に開放され、空と水のレジャースポットになった。阿見飛行場は太陽光発電所と化したが龍ケ崎飛行場、大利根飛行場、守谷飛行場、つくばヘリポートは健在だ。筑波山ろくにはハングライダーやパラグライダーの拠点もある。これらを巡る連載企画を立ち上げてみたい。

 空への愛着がどう芽生えたのか記憶をたどると、佐々木マキの「ぼくがとぶ」、あがた森魚の「エアプレイン」、それらを掘り進んだ先の稲垣足穂などが源泉のようだ。宮崎駿は「紅の豚」よりも「魔女の宅急便」の方が気分に近い。

 現実の飛行機には何度か乗ったが記憶に薄い。機内はノートを開くにも、そのまま静かに舟をこぎ出すにも最適だったようだ。顔を上げてリアルに触れず、頭を垂れて空想に沈むところがいかにも自分らしい。
(池)